IPO(新規公開株)の最大のメリットは、成長性が期待できる企業の株式を上場する段階で購入できるので、将来的な値上がり益を期待できるということです。
また、上場する企業によっては、上場日に大きな値上がりすることも多く、公開時の初値で売るだけでも大きな利益になるケースがあります。
一方、ネット証券では完全抽選によって配分を行っている会社もあるので、可能な限り多くのネット証券で申込みするのが、IPO当選の基本的な戦略です。
ですので、できる限り複数の証券会社に口座開設をして抽選に申し込んでおいて、当たる確率を上げることがIPOに当選するコツになります。
SBI証券 | 楽天証券 | マネックス証券 | 松井証券 | LINE証券 | SBIネオトレード | auカブコム証券 | GMOクリック証券 | DMM株 | 岡三オンライン証券 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
![]() | ![]() | ![]() | ![]() | ![]() | ![]() | ![]() | ![]() | ![]() | – | |
開設口座数 | 約8,018,000口座 | 7,141,203口座 | 1,906,213口座 | 1,417,133口座 | 100万口座 | 非公開 | 1,408,685口座 | 487,107口座 | 非公開 | 約290,000口座 |
約定代金 | 0円 | ゼロコース 0円 ※手数料「0円(無料)」適用には手数料コース「ゼロコース」の選択が必要 | 10万まで:55円 20万まで:99円 50万まで:275円 | 50万まで:0円 (26歳以上) | 10万まで:55円 20万まで:115円 50万まで:275円 | 10万まで:50円 20万まで:88円 50万まで:198円 1日定額:100万円まで0円 | 10万まで:55円 20万まで:99円 50万まで:275円 1日定額:100万円まで0円 | 10万まで:55円 20万まで:100円 50万まで:260円 1日定額:100万円まで0円 | 10万まで:55円 20万まで:106円 50万まで:198円 | 10万まで:108円 20万まで:220円 50万まで:385円 1日定額:100万円まで0円 |
NISA | ○ | ○ | ○ | ○ | – | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
つみたてNISA | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | – | – | – |
iDeCo | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | – | ○ | – | ○ | |
投資信託 | 2,652 | 2,659 | 1,247 | 1,606 | 33 | 10 | 1,551 | 133 | – | 549 |
外国株 | ○ | ○ | ○ | ○ | – | – | ○ | – | ○ | – |
単元未満株 | ○ | – | ○ | – | ○ | – | ○ | – | – | ○ |
IPO実績 2022年 | 89 | 47 | 60 | 56 | 11 | 20 | 42 | 1 | 5 | 47 |
公式 | SBI証券 | 楽天証券 | マネックス証券 | 松井証券 | LINE証券 | – | – | – | – | – |
そもそも「IPO」とは
IPOは「Initial(最初の)Public(公開の)Offering(売り物)」の略称で、日本語では「新規公開株」と表現されます。
IPO株投資は新規上場する際に投資家に配られる「株を購入する権利」を抽選で手に入れて、上場初日につく「初値」で株を売って差額の利益を得ることです。
たいていの場合は公募価格よりも初値のほうが高くなるため、上場直後に売ることで比較的簡単に利益を得られます。
IPO株を購入するための手続・流れ

IPO株を始めるには、まず、「IPOのスケジュール」を頭に入れておく必要があります。
新規に上場しようとする株式は、以下の手順で手続きが進められます。
- 上場承認
- 仮条件決定
- 公開価格決定
- 上場
- 仮条件の決定後にブックビルディングの申請を行う
- 公開価格決定後に抽選が行われ、当選したら購入意思表示と代金の払込を行う
上場が決まると、主幹事証券会社が会社の財務や業績をもとに参考になる価格「仮条件」を決定しますが、きっちり決まるわけではなく、「1,000円~1,500円」と一定の幅があります。
仮条件が出たら、投資家は証券会社を通じてブックビルディングを行い、「この株を1株●円で、●株購入したい」と申告します。
投資家のなかでもっとも申告が多い価格が公募価格として決定するのが一般的です、
IPO投資のメリット

個人投資家がIPO銘柄に投資するメリットとして、考えられるのは以下の3つです。
- 大きく値上がりする可能性がある
- 短期間で結果がわかる
- 公募価格での購入なら手数料が必要ない
大きく値上がりする可能性がある
IPO銘柄が上場した直後の初値は公募価格を上回ることが多く、一般的な株式に比べると利益を出しやすいメリットがあります。
IPOでは募集や売り出しをスムーズに行う必要があるため、比較的安い価格で売りに出されるためです。
また、銘柄によって初値と公募価格の違いは異なりますが、なかには大きく利益を出せる銘柄も存在します。
たとえば2021年2月に新規上場した「株式会社WACUL」は公募価格が1050円だったのですが、初値が4645円を付け、4倍強の結果になりました。
これだけのお宝銘柄が手に入る可能性があるのが、IPO投資の大きなメリットといえるでしょう。
短期間で結果がわかる
IPO投資ではブックビルディングが始まって上場するまでに、2~3週間程度で決着がつきます。
これだけの短期間で価値が2~3倍、それ以上にもなる可能性がある投資は他にないといっても過言ではありません。
通常の投資の場合は購入から2~3週間で上がることもありますが、大きく値を下げることもあります。
成長性が高いグロース株だとしても、株価が2倍~3倍になるまでには年単位の長期間にわたる保有が不可欠です。
公募価格での購入なら手数料が必要ない
IPO投資は、取引手数料がかからないのもメリットです。ブックビルディングに申込するにあたり、参加手数料や購入時手数料は必要ありません。
証券会社によっては「抽選だけなら資金拘束は不要」という場合もあり、気軽に抽選に参加できます。
余分な手数料がかからずに当選できれば大きな利益を得られる可能性があるのですから、IPOの情報には常に目を光らせておきたいものですね。
- 野村証券
- DMM.com証券
IPO投資のデメリット

気軽に参加できて大きな利益を得られる可能性があるIPO投資ですが、以下のようなデメリットもあります。
公募価格を初値が下回ることもある
IPO投資は多くの場合で初値が公募価格を上回りますが、かといって「絶対に儲かる」わけではありません。
中には公募価格より低い初値がつく場合もあります。
たとえば2021年12月に上場した「株式会社Finatextホールディングス」は公募価格1220円に対して初値が990円とマイナス23%を記録してしまいました。
新型コロナウイルスの蔓延で始まった「コロナショック」などが良い例ですが、市場全体が冷え込んでいる場合には特に注意が必要です。
そもそも抽選に外れると購入できない
IPOは高確率で大きな利益を得られる魅力的な投資方法なので、その分、たくさんの投資家が狙っています。競争倍率が非常に高く、めったに当選できないのがデメリットです。
当選する確率は公表されておらず、銘柄によっても異なります。ただ、一般的には1~2%の間と言われています。
100人のうち、当選できるのは1~2人ということですね。何十銘柄も申込したとしても、まったく当選できない人も少なくありません。
資金が拘束される
IPO投資では事前に投資資金が必要です。抽選申込後から一定期間は資金を動かせなくなるので注意が必要になります。
証券会社によっては抽選の申込時点で購入価格以上の資金が口座にあることが条件の場合もあります。
抽選の結果が出るまで資金が動かせないため、「絶好の買いポイントの銘柄を見つけたのに、IPOで資金拘束されていて買えなかった」となってしまうことがあるかもしれません。
当選するか分からないですから、あくまで投資資金の一部のみ使ってチャレンジするようにしましょう。
IPOを当てる証券会社を選ぶポイント

IPOを効率よく当てるための証券会社を選ぶための重要ポイントは下記になります。
- IPOの取り扱い数
- 抽選方法
- 配分方式
- 前受金(必要資金)の有無
- 口座開設数
1.IPOの取り扱い実績数
証券会社が、年間で何件のIPOを取り扱っているかの実績が重要です。IPOの取扱数が多いほど、申し込める回数が増えますので、当選するチャンスも増えることになります。
IPO銘柄は主幹事、幹事になっている証券会社へIPOの配分数が多くなります。当然、配分される数が多いほうが当選するチャンスが増えます。
なお、IPOの当選確率を上げるためには、複数の会社に同時申し込みを行うことがセオリーですが、なかでも重要になるのが「主幹事」になっている証券会社です。
主幹事はほかの取り扱い証券会社(幹事)と比較しても数倍~数十倍といった多くの株数が割り当てられることも多く、それだけ当選する可能性がグッと高くなります。
絶対にIPOに当選したいという強い気持ちがあれば、「主幹事の実績が多い」という特徴を持った証券会社を選ぶようにしましょう。
証券会社 | 2022年 | 2021年 | 2020年 | ||||||
幹事 | 主幹事 | 合計 | 幹事 | 主幹事 | 合計 | 幹事 | 主幹事 | 合計 | |
SBI証券 | 76 | 13 | 89 | 101 | 21 | 122 | 70 | 15 | 85 |
SMBC日興証券 | 23 | 24 | 47 | 54 | 26 | 80 | 36 | 16 | 52 |
マネックス証券 | 60 | 0 | 60 | 65 | 0 | 65 | 50 | 0 | 50 |
岡三オンライン証券 | 38 | 0 | 38 | 47 | 0 | 47 | 39 | 0 | 39 |
野村証券 | 27 | 11 | 38 | 36 | 28 | 64 | 22 | 19 | 41 |
auカブコム証券 | 23 | 0 | 23 | 42 | 0 | 42 | 19 | 0 | 19 |
DMM株 | 10 | 0 | 0 | 5 | 0 | 5 | 5 | 0 | 5 |
大和コネクト証券 | 42 | 0 | 42 | 49 | 0 | 49 | 10 | 0 | 10 |
2.IPOの抽選方法
IPOは人気が高いので、多くの場合が抽選で配分されます。
「完全抽選」は機械によって抽選する方式ですが、当選確率は資金力に左右されます。
「平等抽選」であれば平等な抽選方法で当選者が決まりIPOが配分されます。
証券会社 | 抽選方法 | 抽選方式 |
---|---|---|
SBI証券 | 平等抽選 70% ポイント抽選 30% |
1単元1票 |
DMM.com証券 | 平等抽選 100% |
1人1票 |
SMBC日興証券 | 平等抽選 10% 店頭配分 90% |
1人1票 |
マネックス証券 | 平等抽選 |
1人1票 |
岡三オンライン証券 | ステージ制 |
1人1票 |
野村証券 | 平等抽選 100% ※オンライン抽選の場合 |
1人1票 |
auカブコム証券 | システムでの平等抽選 100% (例外の場合あり) |
1人1票 |
大和コネクト証券 | 70%の平等抽選 販売数量の30%分を以下の5つの優遇条件で再抽選 |
1人1票 |
3.配分方式
IPO株は主幹事・幹事を担当する証券会社から投資家に配分されますが、どのように配分されるかは募集をかける証券会社によってさまざまです。
証券会社ごとにさまざまな配分パターンがありますが、大きく分けると以下の2つの方法があります。
- 店頭配分
- ネット配分
店頭配分は、既に取引のある投資家などに証券会社の裁量によってIPO株を割り振る配分方法です。
証券会社の担当者はIPOの配分を通じて上顧客の維持や顧客との取引拡大を目指すほか、既存の取引で損失が発生した顧客に補填する目的で配分を行う場合もあります。
上顧客を維持することは証券会社にとっても至上命題であり、営業店舗を構えて営業担当者がいるタイプの証券会社では店頭配分の比率が多くなる傾向にあります。
ネット抽選は、文字通り、オンラインで抽選を行う場合の配分です。
特定の条件を満たした投資家の当選率が上がる「優遇抽選」、応募した全ての投資家に1人一口を付与して抽選を行う「完全平等抽選」に分かれるほか、一部の証券会社では1単元につき1口で募集する場合もあります。
この場合は複数の単元に応募できる資金力がある人が有利です。
ネット証券を通じてIPOに応募する場合、出来る限りネット抽選の比率が高い幹事を選びましょう。
4.必要資金の有無
新規公開株(IPO)は証券会社によって、必要資金を入金するタイミングが異なります。
抽選申込時に前受金(抽選資金)が必要のない会社であれば、資金がなくてもIPOの抽選に参加できます。
当選してから入金を行えばいいので、効率よく資産を活用することができます。
「ブックビルディング」とはIPOの需要を見ながら公募価格を決める方法です。IPOの抽選申込みを行う段階で資金が必要です。
「抽選日」に入金が必要な証券会社は、申し込んだ後、抽選日までに入金する必要があります。
その他、IPOの抽選に当選した後、「購入申込み」の段階で資金が必要なケースもあります。
証券会社 | 前受金 | 入金のタイミング |
---|---|---|
SMBC日興証券 | 必要 | BB(ブックビルディング)参加時 |
マネックス証券 | 必要 | BB(ブックビルディング)参加前 |
auカブコム証券 | 必要 | BB(ブックビルディング)参加時 |
SBI証券 | 必要 | 抽選日 |
大和コネクト証券 | 必要 | 抽選時 |
DMM.com証券 | 不要 | 購入申込時 |
岡三オンライン証券 | 不要 | 購入期間前 |
野村證券 | 不要 | 購入申込手続き完了直後 |
5.口座開設数
一般的に、口座開設数が多い大手の証券会社ほど、IPOの主幹事・幹事になる件数が多い傾向にあります。
SBI証券のIPO件数が業界トップクラスというのが、最たる例と言えるでしょう。
ただし、IPOの取り扱い件数がいかに多かったとしても、参加者があまりにも多いと当選することが難しくなります。
そこで、抽選の競争相手を減らす意味で、あえて口座開設数が少なめの証券会社を選ぶというのも1つのポイントです。
とはいえ、ライバルが少なくてもIPO導入実績が少ないと意味がありません。
IPOの導入実績が多く、かつ口座開設数がそこまで多くない証券会社が狙い目です。たとえば「松井証券」「岡三オンライン」などは有力な候補になるでしょう。
証券会社 | 口座開設数 | IPO導入実績2022年 |
---|---|---|
SBI証券 | 約850万 | 89社 |
楽天証券 | 約800万 | 65社 |
松井証券 | 約140万 | 55社 |
マネックス証券 | 約220万 | 60社 |
auカブコム証券 | 約153万 | 23社 |
岡三オンライン証券 | 約50万※岡三証券全体 | 38社 |
SMBC日興証券 | 約382万 | 47社 |
野村証券 | 約534万 | 38社 |
IPO おすすめ証券会社ランキング
1.SBI証券

- 2022年のIPO取扱数「89社」
- 2021年 最多のIPO取り扱い実績数
- IPOチャレンジポイントで当選確率アップ
- 取引手数料が0円
2022年取扱数 | 89 |
2022年主幹事数 | 13 |
2021年取扱数 | 122 |
2021年主幹事数 | 21 |
抽選方法 | 平等抽選70% ポイント抽選30% |
抽選資金 | 必要 |
SBI証券のIPO抽選の特徴の一つが「IPOチャレンジポイント」で、IPOの申込時にポイントを使うと、当選する確率が上がる有利なサービスです。
IPOの抽選に落選するとポイントを1ptもらえて、抽選に外れる度にポイントが貯まるので、外れる度に当選に一歩近づいているといえます。
ポイントはコツコツ貯めておいて、このIPOを当てたいという場合に使うのとよいでしょう。
SBI証券の抽選方式は、1単元1票なので、多くの単元を申し込むほど当選確率がアップします。
つまり、運用資金が多ければ多いほど、IPOに当選する確率があがるのです。

【30代・女性】
ほかの証券会社では「完全平等抽選」が行われることが多いですが、何度チャレンジしても当たらないときは全く当たりません。どうしても1回はIPOの抽選に当たってみたくなり、SBI証券を選びました。
抽選に外れるほどIPOチャレンジポイントが積み重なって次の応募で優遇される制度を使って、この前ついに当選することができました!
IPOの抽選に外れたとしても次に繋がるので、何度でも諦めずにチャレンジできるのがSBI証券のIPOの魅力だと思います。
SBI証券の公式サイト
2.楽天証券
- 2022年のIPO取扱数「65社」
- 2022年のIPO取扱数ではSBI証券に次ぐ実績
- 抽選方法は1単元1票
2022年取扱数 | 65 |
2022年主幹事数 | 0 |
2021年取扱数 | 74 |
2021年主幹事数 | 0 |
抽選方法 | 平等抽選1単元1票 |
抽選資金 | 必要 |
楽天証券のIPO取り扱い実績数は毎年のように右肩上がりで上昇しており、2022年は65件とSBI証券にも見劣りしない数字になりました。
マネックス証券のような1人1票制ではなく、「1単元1票制」を採用していることが特徴です。
資金を用意して多くの単元数を申し込むほど有利になるため、良くも悪くも、資金力がある方の当選確率が上がります。
SBI証券と同じく口座数が多くてライバルが多い証券会社ではあるのですが、近年のIPO実績への力の入れ方を見ていると、IPO目的で口座開設するのも十分に「アリ」といえます。

【40代・男性】正直いって、楽天証券のIPOは突出した特徴や旨味があるとは思いません。単純に当選を目指すなら、取扱い銘柄が多くてチャレンジポイントがあるSBI証券の方が良いでしょうね。
ただ、最近はIPOに力を入れているのか、取扱い銘柄の数ではSBI証券に近い数値になっているようです。
IPOを抜きにしても、楽天証券では投資内容に応じて楽天ポイントを得ることもできるので、期待を込めて口座を開設しました。
3.SMBC日興証券

- 2022年のIPO取扱数「47社」
- IPO主幹事の割合が多い
- ネットなら完全抽選なので平等にチャンス
- IPOをやるなら必須の証券会
2022年取扱数 | 47 |
2022年主幹事数 | 24 |
2021年取扱数 | 80 |
2021年主幹事数 | 26 |
抽選方法 | 平等抽選10% 店頭配分90% |
抽選資金 | 必要 |
主幹事を請け負うことが多く、IPO株の割当数が多いのがSMBC日興証券です。2021年には全125社中で80社のIPO株を取り扱っています。
2022年のIPO件数は47社と一般的な水準ですが、主幹事数は24社もあり、扱っている半分以上のIPOで主幹事を担当した計算です。
店頭とネットでの配分が異なりますが、ネットでは100%が完全抽選なので、資金量などに関係なく平等にチャンスがあります。
4.マネックス証券

- 2022年のIPO取扱数「60社」
- IPO株はすべて完全平等抽選
- 資金量に関係なく平等な取扱い
- NISA口座にも対応
2021年取扱数 | 65 |
2021年主幹事数 | 0 |
抽選方法 | 完全抽選 |
抽選資金 | 必要 |
主幹事数はないものの、IPOの取扱数が多いのがマネックス証券です。
2022年の実績は「60社」で、楽天証券にも負けない数字になっています。
割り当てられたIPO株は、すべて完全抽選で平等にチャンスがあります。資金が少ない方でも不利になることはありません。

【20代・女性】
マネックス証券では、IPO情報をメールで教えてくれるので、抽選会の情報を見逃すことがありません。
1銘柄に対して1人1票という制度であり、応募した全員に等しく当選チャンスがあるのも良いと思います。資金力に乏しい初心者でも、運次第で当選できます。
5.岡三オンライン証券

- 前受金が不要でIPOに申し込める
- 口座開設数が少なめなので、ライバルが少ない
- 申込、購入手数料が0円
2022年取扱数 | 38 |
2023年主幹事数 | 2 |
2021年取扱数 | 47 |
2021年主幹事数 | 0 |
抽選方法 | ステージ制 |
抽選資金 | 不要 |
岡三オンライン証券の最大の特徴は、IPO抽選申込時の事前入金が不要なところです。
買付資金はIPOが当選した後に入金すればOKなので、資金がなくても抽選に申し込みができます。
2017年から国内のIPO市場を拡大しており、今後に期待ができる注目の証券会社です。
また、口座開設数に対してIPOの導入実績が多いという点も特徴です。ライバルが少ないため、あえて岡三オンラインを選ぶことで当選確率が上がることも考えられます。

【50代・男性】
岡三オンラインはIPO申込時に前金を支払う必要がないので、気軽に参加できるのがメリットだと思います。
電話サポートも充実しているので、資金力や知識に乏しい初心者の人が始めるには最適の証券会社ではないでしょうか。
6.野村証券

- 2022年のIPO取扱数「38社」
- 主幹事を受け持つことが多い
- オンラインなら平等抽選
2022年取扱数 | 38 |
2022年主幹事数 | 11 |
2021年取扱数 | 64 |
2021年主幹事数 | 28 |
抽選方法 | 平等抽選100% ※オンライン抽選の場合 |
抽選資金 | 不要 |
野村証券では2022年に38件のIPO銘柄を取り扱いました。総件数こそ平凡ですが、「主幹事」になるパターンが多いのが特徴です。
2021年のケースを見ると64社中28社が主幹事で、3分の1以上で主幹事を務めていることになります。
主幹事は机上が新規上場するにあたってさまざまなサポートを行うため、IPO株の割り当て数も主幹事証券が圧倒的に多いのが通常です。
IPO株の割り当てが多いほど当選して購入できる人が増えるため、一般の幹事よりも当選確率が高くなります。

【50代・男性】
野村証券は総合証券らしく、店頭配分とネット配分の両方の抽選があります。ただ、資金量や実績に関係ない完全平等抽選が行われるのはオンラインの方です。
自分で取引が行える人ならオンラインの方がおすすめです。
7.松井証券
- 2022年のIPO取扱数「55社」
- 当選ルールが明解
2022年取扱数 | 55 |
2022年主幹事数 | 0 |
2021年取扱数 | 56 |
2021年主幹事数 | 0 |
抽選方法 | 1人1票の平等抽選※オンライン抽選の場合 |
抽選資金 | 不要 |
松井証券のIPOは1人1票を採用しており、資金力が関係しない完全な平等抽選です。
ルールが単純明快で分かりやすく、誰でも当選のチャンスがあるという点が強みでしょう。
また、多くの証券会社が事前入金を必要とするのに対し、松井証券では事前入金が必要ありません。
購入用の代金は、抽選後の「購入申込期限最終日」までに入金が求められます。
加えてNISA口座でもIPO銘柄に申込可能!大きな利益を得る可能性の高いIPO銘柄を非課税で購入・売却できるのは魅力的なサービスといえます。

【20代・男性】
他の証券会社の多くでは事前入金が必要ですが、松井証券では事前入金なしで申込ができます。完全平等抽選を採用していて、初心者でもプロでも同じ当選確率という点も良いですね。
8.auカブコム証券

- 2022年のIPO取扱数「23社」
- システムでの平等抽選制を採用
- 現物株式手数料は55円(税込)から
2022年取扱数 | 23 |
2022年主幹事数 | 0 |
2021年取扱数 | 42 |
2021年主幹事数 | 0 |
抽選方法 | システムでの平等抽選 |
抽選資金 | 必要 |
auカブコム証券のIPO取扱数は2022年に23件、2021年は47件と平凡ですが、毎年少しずつ取扱件数が右肩上がりで増えている傾向にあるのが特徴です。
今後もIPO銘柄の扱いが増えていけば、穴場の証券会社として利用できるでしょう。
システムによる平等抽選制が採用されているため、誰でも当選チャンスがあるのも嬉しいポイントです。

【30代・女性】
auカブコム証券のIPO取り扱い数は特別多いということはありませんが、少ないという水準でもありません。
誰でも等しく当選チャンスがあるタイプなので、他のメリットを感じるならauカブコム証券を選ぶのもアリだと思います。
たとえば投資信託の月間平均保有残高に応じてPontaポイントが貯まるので、ポイ活をしたい人なら魅力を感じるのではないでしょうか。
9.DMM.com証券

- 2022年のIPO取扱件数は「10件」
- 前受金不要で抽選に参加可能
- すべての人が平等に抽選
2022年取扱数 | 10 |
2022年主幹事数 | 0 |
2021年取扱数 | 5 |
2021年主幹事数 | 0 |
抽選方法 | 完全抽選 |
抽選資金 | 不要 |
2019年からIPOの取扱を開始したDMM.com証券。完全抽選で当選者が選ばれるので、口座開設数の少なく、当選の確率が高いことが想定されます。
資金が不要で抽選に参加できるので、大きなメリットです。
まだまだ取扱件数が少ない点は気になりますが、2021年の5件から2022年には10件と倍増しており、今後の取扱数アップにも期待が持てます。

【30代・男性】
DMM.com証券では、乱数を使った完全平等抽選が行われるので、誰でにも当選チャンスがあります。
WEB版の『DMM株 STANDARD』、スマホアプリ『DMM株』ノーマルモードのどちらを使っても抽選結果を確認できるのも便利です。
10.大和コネクト証券
-IPO.png)
- 2022年のIPO取扱件数は「42件」
- 70%の平等抽選+販売数量の30%分を5つの優遇条件で再抽選
2022年取扱数 | 42 |
2022年主幹事数 | 0 |
2021年取扱数 | 49 |
2021年主幹事数 | 0 |
抽選方法 | 平等抽選70% 販売数量の30%を再抽選 |
抽選資金 | 不要 |
大和証券グループの「大和コネクト証券」では70%の平等抽選のあと、残り30%は以下の5つの優遇条件によって再抽選が行われます。
【優遇条件】
- 年齢が39歳以下
- NISA口座またはつみたてNISA口座を開設している
- 信用取引口座を開設している
- 信用取引の建玉を保有している
- 投資信託(ETF、REITを除く)の残高を保有している
大和コネクト証券を利用するほど当選確率が上がるのが特徴です。

【40代・男性】
大和コネクト証券のIPOは「完全抽選」が70%、残り30%が「優遇の抽選」で行われます。
「39歳以下」「NISA口座を開設済み」「信用取引口座が開設済み」など、条件が多く揃うほど当選確率がアップします。
大和証券をメインで取引したい人には、IPO投資をする場所としてもおすすめです。
11.LINE証券
- 2022年のIPO取扱件数は「10件」
- スマホアプリでIPO投資を完結できる
- 欲しい情報があればLINEで届く
2022年取扱件数 | 10 |
2022年主幹事数 | 0 |
2021年取扱数 | 11 |
2021年主幹事数 | 0 |
抽選方法 | 平等抽選 |
抽選資金 | 必要 |
LINE証券のIPO実績はここ2年で約10件ずつと、さほど多くありません。
まだまだ認知度が低い伸び盛りな証券会社であり、IPOへの当選を狙ってあえて登録するのも良いかもしれません。
IPOに関する情報もLINEで届くのがLINE証券の大きな強みであり、自分で調べる手間が省けます。
IPOを抜きにしても「スマホに特化したデザイン」「単元未満株に投資が可能」など細やかなサービスがあるため、正に穴場の証券会社といえるでしょう。

【20代・女性】
IPOだけでなく、あらゆる投資手続きをスマホだけで完結できるのは強みですね。IPOに関する情報もLINEで届くので、見逃す心配がありません。
PCサイトに毎日ログインすることが面倒に感じる人でもLINE証券なら気軽に始められると思います。
おすすめNo.1はSBI証券|チャレンジポイント制度がすごい
ここまで、IPO投資でおすすめの証券会社を紹介してきました。
それぞれにメリットがあるのですが、なかでもネット証券のオススメはSBI証券です。
ほかの証券会社と違い「SBIチャレンジポイント」という特徴的な制度があります。
- IPOに申し込んで外れた場合に1ポイントのチャレンジポイントを獲得する
- 通常の当選枠と別に「IPOチャレンジポイント用の当選枠」がある
- ポイントを使って申し込むと当選確率が上がる
- ポイントを使って外れても、使ったポイントは失われない
外れれば外れるほどポイントがたまり、次回の当選確率が上がるという仕組みです。
完全平等性の場合は何十回申し込んでも当選できないこともありますが、SBI証券の仕組みであれば、ポイントを貯め続けることでどんどん当選確率が高くなるのです。
「どこの証券会社でIPO投資を始めよう?」と迷っている方は、SBI証券を第一候補にすることをおすすめします。
IPOや証券会社に関するよくある質問
最後に、IPOや証券会社に関してよくある質問と、それに対する回答をまとめました。
- 証券会社ごとに取り扱うIPOは違う?
-
はい。証券会社ごとに、どのIPO銘柄を取り扱うかは変わります。そもそもIPOをサービスとして扱っていない会社もあるため、注意が必要です。
口座開設している証券会社が扱うIPO銘柄の中から、ゲットしたい銘柄を選んで応募します。
ただ、誰でも購入できるわけではなく、証券会社が設定した抽選・配分方法によって当選確率も変わることになります。
抽選に当選しない限りIPOを利用することはできないため、「いかに多くのIPOを扱っているか」「参加者が多すぎないか」「資金力が多い人が有利か、完全な平等抽選か」といった情報から自分に有利と考えられる証券会社を選びましょう。
- IPOにはどれくらいの自己資金が必要?
-
IPO銘柄を取引するには、「公募価格×100株」の資金が原則として必要です。
公募価格が5,000円なら、50万円の自己資金が必要ということになります。
ただし、証券会社によって、資金を入金するタイミングが異なります。
入金タイミングが公募価格の決定前の場合は公募価格を基にした購入資金額を計算できないため、「仮条件の上限価格」で購入資金を計算することになるでしょう。
- IPOってどうやったら当選するの?
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抽選方法や配分方法の違いはあれど、IPOは抽選に当選しないと購入できません。証券会社ごとに当選確率に違いはあっても、「抽選」である以上は何回応募しても当選するとは限りません。
絶対に当選したいなら、SBI証券での口座開設がおすすめです。
SBI証券では、IPOの抽選に外れた場合に「IPOチャレンジポイント」をもらうことができます。
当選者のうち30%はIPOチャレンジポイントが多い人から選ばれる形式であるため、IPOに外れるほど、次の回で当選する確率が上がっていきます。
まとめ
IPOは上場した当日、「初値(購入価格)」が「公募価格(公開価格)」の数倍になることも珍しくありません。
2018年4月に上場した、人工知能(AI)を活用したサービスの提供を行っている「HEROZ(ヒーローズ)」は、公募価格 4,500円が、初値売りで 4,450,000円 。倍率にして約10.89倍も価格が上昇しました。
運よく当選できた場合、大きな利益になることが見込めるのが最大のメリットです。
人気のある銘柄に当選するのはかなり難しいですが、資金がなくても抽選に参加できるネット証券には必ず申し込み、SBI証券など、ポイントによって当選確率が上がるシステムを利用して、チャンスをつかみましょう。
証券会社 | 2022年取扱数 | 2021年取扱数 | 抽選方法 | 抽選方式 | 前受金 |
---|---|---|---|---|---|
SBI証券 | 89 |
122 | 平等抽選 70% ポイント抽選 30% |
1単元1票 |
必要 |
SMBC日興証券 | 47 |
80 | 平等抽選 10% 店頭配分 90% |
1人1票 |
必要 |
マネックス証券 | 60 |
65 | 平等抽選 |
1人1票 |
必要 |
岡三オンライン証券 | 38 |
47 | 平等抽選 10%以上 優待抽選 90%未満 |
1人1票 |
必要 |
野村証券 | 38 |
64 | 平等抽選 100% ※オンライン抽選の場合 |
1人1票 |
不要 |
auカブコム証券 | 23 |
42 | 平等抽選 100% (例外の場合あり) |
1人1票 |
必要 |
DMM.com証券 | 10 |
5 | 平等抽選 100% |
1人1票 |
不要 |
大和コネクト証券 | 42 | 49 | 70%の平等抽選 販売数量の30%分を以下の5つの優遇条件で再抽選 |
1人1票 |
必要 |